ルイジアナ州知事、大麻の犯罪記録抹消を促進する法案に署名

6月12日、米国のルイジアナ州知事は、大麻の軽犯罪記録の抹消を促進する法案「HB286」に署名。同法案は今年8月1日より発効されます。

ルイジアナ州は2021年に14gまでの乾燥大麻の所持を非犯罪化。今回法制化された「HB286」はこれに合わせる形で、14gまでの大麻所持で有罪判決を受けた初犯の人を対象とし、有罪判決を受けてから90日後より、裁判所に犯罪記録の抹消を申請することを可能にします。記録抹消のための手数料は最大で300ドル（約42,000円）となる予定です。

現行法では、特定の犯罪記録の抹消を申請するまで最低5年間待つ必要がありますが、今回の法案は大麻の軽犯罪に対する救済を大幅に短縮するものとなっています。

マリファナ・ポリシー・プロジェクト（MPP）の立法部長であるケヴィン・コールドウェル（Kevin Caldwell）氏は「この法案は何万人ものルイジアナ州民に、犯罪歴を消して実りある生産的な人生を送る機会を提供するものです。たった一度の大麻所持の罪で、住居、雇用、職業免許、教育ローンの機会などを制限するべきではありません。ルイジアナ州が再び、（米国の）南部における大麻政策改革の最前線に立つことを誇りに思います」とコメント。

NOMRLの副所長であるポール・アルメンターノ（Paul Armentano）氏は「何万人ものルイジアナ州民が、州民の大多数がもはや犯罪であるべきだと信じていない行為に対する過去の有罪判決の重荷とスティグマを背負っています」「私たちの正義感と公平性の原則は、公務員と裁判所が大麻の禁止と犯罪化という過去の過ちを正すために、迅速に動くことを要求します」と述べています。

大麻関連の犯罪記録の抹消、取り消し、恩赦、封印などの促進を明確に法制化した州は、ルイジアナ州で24番目となります。なお、すでに2021年にルイジアナ州のニューオーリンズ市では、大麻所持の罰則が廃止され、約1万件の有罪判決が取り消されています。

ルイジアナ州は2015年に医療用大麻を合法化。嗜好用大麻に関しては今年を含め、3年連続で法案が提出されていますが、いずれも頓挫しています。

しかし、今月初めに公開された調査では、ルイジアナ州民の70%が嗜好用大麻の合法化を支持していたことが明らかにされています。