モロッコ、合法大麻製品の公式ロゴを発表

モロッコ政府は4月発行の官報において、合法大麻製品の公式ロゴを発表しました。

大麻のシンボルをモロッコ国旗と同様の赤色で縁取り、その下に「CANNABIS」と表記したこのロゴは、国外に輸出されるモロッコ産の合法大麻製品全てに使用されるべきであると強調されています。

公式通りの配色が難しい場合は白黒の配色も可能ですが、ロゴ自体は鮮明に使用されなければならないと説明されています。

このロゴは生産された大麻製品の合法性を証明し、品質を保証するものです。このロゴが存在しない大麻製品は違法であり、50～5,000モロッコディルハム（約760〜76,000円）の罰金が科せられます。

地元メディアは4月9日、大麻規制を行う国家機関「ANRAC」が認可した2つの協同組合が3kgの合法大麻製品を輸出したことを報道。これらの製品は、スイスのヘルスケア産業やヨーロッパ各国の栄養補助食品に使用される予定だと報じられています。

北アフリカの国モロッコは、2021年に産業及び医療用大麻を合法化。翌年にANRACは大麻の栽培、加工、輸出等に関するライセンスを初発行し、2023年5月には国内初となる大麻の合法栽培が開始されました。

その後、430名の大麻農家を含む32の協同組合は2023年のうちに、294トンの合法大麻を収穫しています。

なお、大麻の種子や植物の輸出入には、ANRACの認可を受ける必要があります。また、認可を受ける者は、年齢基準を満たしたモロッコ国民でなければなりません。

モロッコは元々主要な大麻生産国として知られていますが、嗜好用大麻は違法です。同国における産業及び医療用大麻合法化の目的は、農家の収入を向上させることで地域経済を活性化させる一方、麻薬密売組織を取り締まることにあります。

市場調査会社「Research and Markets社」によれば、モロッコの医療用大麻市場は2030年までに5億3,770万ドル（約830億円）に達し、年平均成長率（CAGR）は48%に達すると予測されています。