ヘンプとは、「THCの含有量が低い大麻」のことです。
大麻に含まれるカンナビノイドと呼ばれる成分の一つ「THC」は、昨今医療効果など様々なことが分かってきており合法な国や地域では医療大麻として治療に使用していますが、人が「ハイな気分」になる精神活性成分のことで、日本では厳しく規制されています。
主に大麻合法国において、THCの量によって、名称が定められ始めました。「ヘンプの定義」は、実は各国によって違っており”ヨーロッパではTHC0.2%以下“、”アメリカ・カナダではTHC0.3%以下”の大麻をヘンプと定義し、「産業用ヘンプ」とも呼ばれています。
日本においては、THCの量の定めが法律にないため、現時点では法律上のヘンプの定義は存在していません。現在の世界各国の合法化に伴って、娯楽や薬用として、繊維などとしてと分けて管理するためには名称を分けることは必要なのかもしれません。
ヘンプからの恩恵
食品、燃料、溶剤、化粧品、医薬品、宗教儀式、肥料、飼料、紙、建材、ロープ、糸、衣服など使用用途は無数にあります。昨今問題になっているプラスチックも石油由来ではなく大麻由来で作ることが可能です。奇跡とも思えるほどに、麻の種、根、茎、葉、花に至るまで無駄な部位は存在しません。
ヘンプの栽培
残念なことに、現在日本では栽培は原則認められず、原料となるヘンプは海外からの輸入です。ヘンプは成長する過程で二酸化炭素を吸い込み、土壌を浄化します。収穫後に残ったものは、土の中で分解され、貴重な栄養分となります。従来の農作物に比べてとても環境に優しく、たった数ヶ月で大きく成長をする植物です。SDGs(Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標))という国連が掲げている環境目標がありますが、達成には地球を掘って石油に頼るのではなく、植物と共存する社会に立ち返ることが必要不可欠だと私たちは考えています。
ヘンプとは、今の地球の健康にとって、人間の健康にとって、幸福感を感じながら暮らすために、必要な植物です。
「ヘンプとは何か」を問うことは、「地球環境を守るために何ができるか」を問うことと同じ意味があります。
ヘンプとマリファナの違い
ヘンプとマリファナは、どちらもアサ科アサ属に分類される、大麻(学名:カンナビス・サティバ・エル)と呼ばれる植物のことです。
違いは、大麻に含まれるカンナビノイドと呼ばれる成分の一つ、「THCの量」です。THCは、昨今医療効果など様々なことが分かってきており合法な国や地域では医療大麻としてTHCを治療に使用していますが、人が「ハイな気分」になる精神活性成分のことです。日本では、嗜好用、医療用、どちらも厳しく規制されています。
主に大麻合法国において、THCの量によって、名称が定められ始めました。
国ごとに規程されたTHCの量以上の大麻のことを「マリファナ」と呼んでいます。