コロラド州、大麻の税収がアルコールとたばこの税収を上回る

コロラド州、大麻の税収がアルコールとたばこの税収を上回る

/

8月15日に公開されたレポートによれば、2022-2023年の会計年度における米国コロラド州の大麻の税収はアルコールとたばこの税収を上回っており、その税収は学校教育や健康サービスを含む州内の様々なプログラムに活用されていることが明らかにされています。

コロラド州は2000年に医療用大麻を合法化。2012年には嗜好用大麻を合法化し、2014年より販売を開始しました。

コロラド州の嗜好用大麻の税率は卸売で15%、一般販売で15%。医療用大麻ではこれらの課税はされず、州の消費税として2.9%のみ課税されます。

今回報告を行ったのは、コロラド州議会の超党派調査部門である「立法評議会スタッフ(Legislative Council Staff)」です。

分析によれば、過去2年間で大麻の税収は大幅に減少。2020-2021年の会計年度では過去最高の4億2,500万ドル(約618億円)となったものの、2021-2022年度では3億6,600万ドル(約532億円)、2022-2023年度では2億8,200万ドル(約410億円)へと減少していました。

大麻の税収減少には、大麻の供給過多、小売価格の下落、企業間での競争の激化、大麻観光の欠如などが原因として挙げられます。

しかし、このような状況にも関わらず、2022-2023年度に大麻から得られた2億8,200万ドルの税収は、嗜好品の代表とも言えるアルコール(5,600万ドル)とたばこ(2億3,400万ドル)の税収を上回っています。

2022-2023年度のコロラド州の税収
Original Image:Legislative Council Staff

経済分析では、大麻の税収の使い道についても記載されています。これによれば、コロラド州は大麻の税収を物質使用障害に対する治療、幼児期の識字能力、青少年の指導といじめ防止、法執行機関の訓練、住宅政策(アフォーダブル・ハウジング)、研究、農業規制、違法市場の取締りなどに活用。

全体として、大麻の税収の約37%がK-12教育(幼稚園から高校卒業までの義務教育期間)の学校運営資金と建設費用、約20%が福祉省の行動的健康と依存症に焦点を当てたプログラムに分配されています。

大麻の税収がアルコールやたばこの税収を上回ったという報告は今回だけに留まりません。

税金問題について分析を行う「Tax Policy Center」が昨年公開した報告書では、2022年の会計年度において、コロラド州とワシントン州で大麻の税収がアルコールとたばこの税収を上回ったことが明らかにされています。

この報告書によれば、2022年度のコロラド州の大麻の税収は3億5,370万ドル(約514億円)で、アルコールによる税収の約7倍に相当。ワシントン州の大麻の税収は5億1,700万ドル(約752億円)で、アルコールの税収は4億9,000万ドル(約713億円)、たばこの税収は3億8,000万ドル(約553億円)でした。

また、当時大麻税を導入していた11州のうち、8州で大麻の税収がアルコールの税収を超えており、コロラド州とワシントン州に加え、ネバダ州の大麻の税収がたばこの税収を上回っていたことが報告されています。

これについてレポートでは「大まかに言えば、コロラド州とワシントン州の経験は、州が大麻税から多額の歳入を徴収することができ、その徴収額は時間の経過とともに増加することがほとんどであることを示しています」と述べられています。

これらの報告を裏付けるように、州レベルで大麻の合法化が進むアメリカでは成人において大麻の使用が増加傾向にあり、これに伴い大麻に対する認識にも変化がみられています。

連邦政府機関が資金提供を行う「モニタリング・ザ・フューチャー(Monitoring the Future)」の最新調査結果では、米国成人における大麻の使用率が過去最高水準を記録。

ギャラップ社の最新調査では、18歳以上の米国民の半数が大麻経験者であったことが報告されています。この調査で「現在大麻を吸っている」と回答した人は17%であり、昨年の調査とほぼ同様となりました。

また、ギャラップ社は昨年、アメリカで大麻の喫煙率がたばこの喫煙率を初めて上回ったことを報告

今年6月に公開された世論調査では、米国民の多くがアルコールやたばこよりも、大麻のほうが安全で依存性が低いと認識していることが明らかにされています。

※為替は記事公開時点のレートで計算しており、リンク先の記事と日本円の数字が異なることがあります。最新の米ドル・円の相場はこちら

Marijuana Moment「Colorado’s Marijuana Tax Brought In More Revenue Than Alcohol Or Cigarettes Last Year, New State Report Shows」https://www.marijuanamoment.net/colorados-marijuana-tax-brought-in-more-revenue-than-alcohol-or-cigarettes-last-year-new-state-report-shows/

Colorado General Assembly「Marijuana Revenue in the State Budget」https://leg.colorado.gov/publications/marijuana-revenue-state-budget-1

Marijuana Moment「Colorado And Washington Got More Tax Revenue From Marijuana Than From Alcohol Or Cigarettes In Fiscal Year 2022, Report Finds」https://www.marijuanamoment.net/colorado-and-washington-got-more-tax-revenue-from-marijuana-than-from-alcohol-or-cigarettes-in-fiscal-year-2022-report-finds/

Tax Policy Center「The Pros and Cons of Cannabis Taxes」https://www.taxpolicycenter.org/publications/pros-and-cons-cannabis-taxes

High Times Magazine「Colorado Cannabis Industry Continues to Face Uncertainty」https://hightimes.com/news/colorado-cannabis-industry-continues-to-face-uncertainty/

廣橋 大

麻マガジンライター。看護師国家資格保有者。2021年より大麻の情報発信に携わる。

Recent Articles

大麻成分CBDが月経関連症状を緩和

大麻成分CBDの摂取により、月経関連症状に悩む女性の諸症状が緩和されたことが報告されました。論文は「Experimental and Clinical Psychopharmacology」に掲載されています。月経(生...