嗜好用大麻合法化から10年　コロラド州民の多数が現在も大麻改革を支持

最新調査によれば、嗜好用大麻を合法化してから10年以上が経過したコロラド州では、依然として多くの州民がこの改革を支持しています。

コロラド州は2012年、住民投票にて嗜好用大麻の合法化（Amendment 64）を承認。ワシントン州と並び、全米で初めて嗜好用大麻を合法化した州となりました。

それから10年以上が経過した2024年、Colorado Polling Instituteの最新世論調査では、およそ3分の2（67%）のコロラド州民が嗜好用大麻の合法化について「良いことである」と認識していることが明らかにされています。

また、Public Policy Pollingが行った最新世論調査でも、コロラド州有権者の71%が大麻はアルコールと同様に合法的な商品であるべきと回答しています。大麻は違法であるべきと考えている人は23%であり、70%は「アルコールの規制よりも厳しくするべきではない」と回答しています。

Public Policy Pollingの調査は4月8日から9日にかけ、コロラド州有権者698名を対象に実施されました。

56%は大麻産業が州内の経済に良い影響を与えていると回答。また、63%は大麻の販売による税収が州にとって重要であると考えています。

実際、コロラド州歳入局は4月初め、州内で2014年1月に嗜好用大麻の販売が開始されて以降、大麻の税収や事業手数料から26億8,000万ドル（約4,165億円）以上の税収を集めたことを報告しています。なお、今やコロラド州では、大麻の税収はアルコールやタバコの税収を上回っています。

Public Policy Pollingの調査では、21%が友人、家族、知人のいずれかが直接的あるいは間接的に大麻事業に関わる仕事に就いていると回答。

コロラド州を拠点とする大麻人材派遣会社Vangstが4月に発表した報告書によれば、コロラド州ではフルタイムの大麻雇用者数が過去1年間で16%減少したものの、約2万3,400名が現在も大麻ビジネスに従事しています。

なお、この報告書によれば、米国全体ではフルタイムの大麻雇用者は過去1年間で約5%増加しており、その数は44万人を超えています。

これらの調査結果を受け、Colorado Leadsの代表であるチャック・スミス（Chuck Smith）氏は以下のように述べています。

「コロラド州における合法化への支持は、有権者が禁止の廃止と成人用大麻の規制開始を決定して以来、著しく高まっている。私たちは今、大麻の合法化と規制がうまくいくことを示す10年以上の経験を積んでいる。コロラド州の経験は、多くの合法化反対派の懸念が杞憂であったことも証明している。今では合法化反対派がはるかに少なくなっていることは、驚くにはあたらない」

「ここ数年、規制された大麻産業にとって厳しい状況が続いていたため、有権者の多くが（大麻産業の）コロラド州への重要な経済貢献を認識していたことは心強い。 昨年以来、コロラド州は数千人の大麻雇用を失ったが、それでもコロラド州の労働者と企業には数え切れないほどの機会が生まれている。大麻の税収は当初の予想をはるかに上回り、現在までに学校建設プロジェクトからメンタルヘルスサービスに至るまで、あらゆるもののために26億ドル以上を生み出している」

「コロラド州は10年以上に渡って大麻政策をリードしてきた。コロラド州民はこれまで以上に、大麻をアルコールと同様に規制することを望んでいる。国民の意識が変化し続ける中、コロラド州がこの新興グローバル産業の最前線であり続けるためには、法律や政策も進化させることが重要である」

コロラド州だけに留まらず、全米有権者を対象とした最近の世論調査でも、多くの国民が大麻の合法化に対して支持的であることが示されています。