ミシシッピ州旗

「ミシシッピ州」現在の大麻の合法化状況

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嗜好用大麻

違法

医療用大麻

合法

嗜好用大麻における規定

乾燥大麻30g以下の所持は初犯のみ罰金250ドルの民事罰となりますが、それ以降は刑事罰が科されます。

2回目は250ドルの罰金と5〜60日間の懲役、3回目以降は最高1,000ドルの罰金と5日〜6ヶ月の懲役となります。

30gを超える所持は重犯罪となります。

250gまで:最高1,000ドルの罰金・1〜3年間の懲役
500gまで:最高5万ドルの罰金・2〜8年間の懲役
1kgまで:最高25万ドルの罰金・4〜16年間の懲役
5kgまで:最高50万ドルの罰金・6〜24年間の懲役
5kgを超える所持:最高100万ドルの罰金と10〜30年間の懲役

大麻の配布、販売、栽培、道具の所持も違法です。

濃縮大麻に関しての罰則はさらに厳しく、0.1gまでの所持でも、最高1,000ドルの罰金と最高1年間の懲役が科されます。

医療用大麻における規定

2022年2月2日に合法化。

2023年1月25日、認可されたディスペンサリー販売が開始

○所持・使用

資格のある患者は1日あたり乾燥大麻3.5g、濃縮大麻1g、THC100mgまでの製品の所持が可能。

1週間に21g(3/4オンス)を超える購入、1ヶ月に84g(3オンス)を超える購入、1度に98g(3.5オンス)を超える所持は不可。

外用薬、飲料、花、ジュース、食品、軟膏、クリーム、カプセルなど、様々な形状で使用が許可されています。

ただし、公共の場や車内での喫煙、使用後の自動車の運転は違法となります。

医療用大麻の購入には5%+消費税が課されます。

○栽培

栽培は認められていません。

○適応疾患

がん
パーキンソン病
ハンチントン病
筋ジストロフィー
緑内障
四肢の痙縮
HIV、AIDS
肝炎
ALS(筋萎縮性側索硬化症)
クローン病
潰瘍性大腸炎
鎌状赤血球貧血
アルツハイマー型認知症
認知症に伴う攻撃性
PTSD
自閉症スペクトラム症
オピオイドで改善しない痛み
糖尿病などによる末梢神経障害
脊髄損傷などの脊髄疾患
悪液質や消耗性症候群
慢性疼痛
重度あるいは難治性の嘔吐
てんかん
多発性硬化症などによる重度で持続的な筋けいれん

○医療大麻法の背景

2014年、重度のてんかん患者において0.5%以下のTHCを含んだCBDオイルの使用などを認めたハーパー・グレース法(the Harper Grace Law)が可決。当時、CBDオイルの調剤が認められていたのはミシシッピ大学医療センター(UMMC)のみでした。

2020年11月、住民投票により、医療用大麻プログラムを合法化する「イニシアチブ65」が承認。

2021年5月、ミシシッピ州最高裁判所はイニシアチブ65を「不備がある」という理由で無効化。

2022年2月2日、州知事が法案「SB2095」に署名し、正式に医療用大麻が合法化。

Mississippi Cannabis Information Portal「Mississippi Marijuana Laws」https://mississippistatecannabis.org/laws

Mississippi State Department of Health「Mississippi Medical Cannabis Program (MMCP)」https://msdh.ms.gov/page/30,0,425.html

Marijuana Policy Project「Mississippi」https://www.mpp.org/states/mississippi/

廣橋 大

麻マガジンライター。看護師国家資格保有者。2021年より大麻の情報発信に携わる。

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