ワシントンD.C.市長、医療大麻拡大法案に署名 嗜好大麻販売が事実上合法となる可能性も
ワシントンD.C.にある連邦議会議事堂

ワシントンD.C.市長、医療大麻拡大法案に署名 嗜好大麻販売が事実上合法となる可能性も

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アメリカ合衆国の首都ワシントンD.C.(コロンビア特別区)では、2010年より医療用大麻が正式に合法となり、2013年より販売が開始。2015年には21歳以上の成人による2オンス(約56g)までの乾燥大麻の所持、最大6株までの栽培が認められています。

ワシントンD.C.市長は1月30日、医療用大麻へのアクセスを大幅に拡大する法案に署名。この法案には、医療用大麻ビジネスのライセンス取得数の上限撤廃や事業者への減税など、様々な内容が盛り込まれています。

様々なカテゴリーにおける新たなライセンス制度も設けられ、承認されれば大麻のデリバリーサービス、オンライン販売、料理教室、ディスペンサリー内での使用などが可能となります。

現在ワシントンD.C.では嗜好用大麻の販売は違法ですが、1オンス(約28g)までの譲渡は認められています。そのため、アパレルなど大麻以外の物品の購入とともに大麻を無料で提供するというグレーゾーンの大麻ギフティングビジネスが展開されています。

今回の法案では、こういったグレーゾーンのビジネス事業者に対し、合法的なライセンスを付与することも定められています。これは、嗜好用大麻の販売が事実上合法となることを意味します。ただし、ライセンスを取得せず営業を続ける事業者は、今後取締りの対象となります。

さらに、これから新たにライセンスを取得する人において、特定のライセンス(店舗販売、オンライン販売、宅配業者、栽培センター、製造業者)のうち50%は、社会的に不利な立場にいる人々のために確保されることも規定されています。これらの人々にはワシントンD.C.に住む低所得者、大麻関連の前科者などが含まれます。

また、ワシントンD.C.では昨年7月の緊急法案により、医師の推薦を必要とせず、自己申告のみで医療用大麻の登録カードが取得可能となっていますが、今回の法案でもこのことが成文化されています。

最近、ワシントンD.C.は他にも、同区において現在合法となっている内容の犯罪記録を2025年1月1日までに抹消するとした法案を承認。

ワシントンD.C.は連邦政府直轄の独立行政区であるため、これらの法案は同区の自治法に基づき連邦議会にも提出され、30日間審議が行われます。

Marijuana Moment「POLITICSD.C. Mayor Signs Major Medical Marijuana Expansion Bill, Eliminating Licensing Caps, Providing Tax Relief And More」https://www.marijuanamoment.net/d-c-mayor-signs-major-medical-marijuana-expansion-bill-eliminating-licensing-caps-providing-tax-relief-and-more/

NORML「District of Columbia: Bills Transmitted to Congress Providing for Marijuana Expungements, Expanded Medical Access」https://norml.org/blog/2023/01/31/district-of-columbia-bills-transmitted-to-congress-providing-for-marijuana-expungements-expanded-medical-access/

MJBizDaily「Congress to decide on DC medical marijuana industry expansion」https://mjbizdaily.com/congress-to-decide-on-dc-medical-marijuana-industry-expansion/

High Times Magazine「Washington, D.C. Mayor Signs Medical Cannabis Self-Certification Bill」https://hightimes.com/news/washington-d-c-mayor-signs-medical-cannabis-self-certification-bill/

廣橋 大

麻マガジンライター。看護師国家資格保有者。2021年より大麻の情報発信に携わる。

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