メキシコ史上初　大麻製品の栽培・加工・販売に関する認可を付与

3月9日、カナダに拠点を置く大麻企業「ゼブラブランズ（XEBRA Brands）社」は、大麻製品の栽培、加工、生産、販売に関するメキシコ国内初のライセンスがメキシコ政府より付与されたことをプレスリリースにて発表しました。

2021年6月、メキシコ最高裁は現行の大麻取締法を違憲とし、嗜好用大麻を合法化し適切な法規制を行うことを議会に指示。しかし、この法規制は未だ実施に至っておらず、大麻の栽培や5g以上の大麻の所持は現在も違法なままとなっています。

2021年12月2日、メキシコ最高裁はゼブラ社100%出資のメキシコ子会社（Desart MX）に対し、大麻種子の輸入、THC1%未満の大麻の栽培、加工、販売、輸出の一部を許可。そのため、メキシコの保健規制機関である衛生リスク保護連邦政府委員会（COFEPRIS）はゼブラのメキシコ子会社に対し、正式にライセンスを付与する必要性が生じました。

このライセンスでは、大麻種子の輸入・取得、大麻の栽培、収穫、加工、生産、国内外への販売が認められています。栽培する場所、施設の規模、栽培・生産量の制限はなく無制限となっていますが、当初はTHC1%未満の大麻に限られます。

ゼブラ社のCEOであるジェイ・ガーネット（Jay Garnett）氏は「これはメキシコ企業に対し、栽培、収穫、生産、商業的活動を認めた初めての認可であり、世界の大麻業界にとって重要な瞬間を表しています」「存在する商業的機会を解き放つために前進し続ける道が、今や明確にされました」とコメント。

また、ゼブラ社は衛生リスク保護連邦政府委員会の指導のもと、定められた条件の中で運営することで当局と良好な関係性を築いていくとし、「私たちは、カナダで合法のもと、カナダ保健省からライセンスを付与された企業と同様の規模で、これらの認可の全ての可能性を認識した計画を株主に提供できることを楽しみにしています」と述べました。

しかし、ゼブラ社の発表の同日、衛生リスク保護連邦政府委員会は内務省との共同声明で、ゼブラ社の計画に対し「安全性を保証することができない」と表明。この声明で、両機関は今回の認可の取り消しを求める方針を示していることから、今回の発表は今後なかったことになる可能性があります。