ガーナ、医療・産業目的の大麻栽培を認める法案を可決

7月12日、ガーナ議会は医療及び産業目的での大麻栽培を認める法案「2023年麻薬取締委員会法案（the Narcotics Control Commission Bill, 2023）」を可決しました。

西アフリカの国ガーナは、1990年に麻薬取締法を制定。この法律による大麻への罰則は他の国々と比べて厳しく、大麻の所持・使用が判明しただけでも5年以上の禁固刑が言い渡されます。しかし、このような厳しい法律の中でも大麻使用者は多く、例えば2014年の国連報告書では、ガーナは世界一の大麻消費国とされています。

そのような中、2019年より大麻支持者らが法改正を求めるようになり、2020年には医療・産業目的でTHC0.3%以下の大麻を栽培することを認める法案「2020年麻薬取締委員会法（the Narcotic Control Commission Act, 2020）」が可決されました。

しかし2022年7月、最高裁がこの法案を通過させるプロセスが憲法を遵守していなかったとする異議を唱えた民間人の訴えを受け入れ、同法を違憲とする判決を下したことで、ガーナにおける大麻政策は振り出しに戻ることに。

それからおよそ1年後、ガーナ議会は再度審議を行い、医療及び産業目的での大麻栽培を認める法案「2023年麻薬取締委員会法案」を可決しました。

法案によれば、ガーナ内務省が大麻栽培ライセンスの発行に責任を持つことになります。栽培が許可されるのはTHC0.3%以下の大麻で、産業目的で繊維や種子を生産するとともに、医療用途での利用も可能とする予定です。