アフリカ大陸南部の内陸にあるジンバブエ共和国において、2022年の大麻生産量が40トン以上に達し、前年と比べ倍増していたことが明らかとなりました。
元々アフリカ最大のタバコ生産国であったジンバブエは、タバコ市場縮小に伴い、新たな収入源として大麻の生産と輸出を推進。2018年にアフリカ大陸において2番目に医療及び研究用途の大麻の栽培と輸出を合法化(1番目は2017年に合法化したレソト王国)し、2019年にはライセンスを発行しています。
2020年の時点で、農業マーケティング局(AMA:Agricultural Marketing Authority)に登録されていた大麻業者は21名(栽培者13名、販売者7名、育種者1名)でしたが、2022年には60名(栽培者27名、販売者18名、育種者・研究者15名)と3倍にまで増加。
また、アフリカン・メディカルカンナビス・バイオテック(African Medical Cannabis Biotech)社とスイス・バイオシューティカルズ(Swiss Bioceuticals)社の2社が、地元で栽培したヘンプを用いて、オイル製品の製造を行っています。
前シーズンの大麻栽培は24ヘクタールの規模で行われていましたが、今年は50ヘクタールで栽培が行われる見込み。
昨年生産された40トン以上の大麻のうち、およそ5トンはスイスに輸出されています。農業マーケティング局の最高責任者クレバー・イサヤ(Clever Isaya)氏によれば、スイス市場において、地方で生産されたヘンプは1kgあたり10ドル(約1330円)程度で取引されているとのこと。イサヤ氏は今後生産量を増やすために、種子の品種研究や育種を強化していく必要があるとしています。
また、イサヤ氏は「ヘンプ検査所の設立、研究開発への投資、ヘンプ製品(食品や繊維)の加工に加え、市場における情報を得るために国際的な大麻博覧会に参加することも必要です」と述べ、様々な課題があることを明かしています。
2023年2月にジンバブエは、新たな改正法により、ヘンプのTHC制限値を1%に引き上げるとともに、ヘンプを「THC濃度1%以下のカンナビス・サティバ・エルとその種子を含むあらゆる部位、全ての誘導体、抽出物、カンナビノイド、異性体、酸、塩、異性体の塩」と明確に定義。さらに、ヘンプを麻薬リストから除外することも提案しています。
北アフリカの国モロッコは今月、国内初となる大麻ラボの建設を開始。また、アフリカの東に位置するルワンダ共和国は最近、大麻生産を「最重要投資機会」に位置づけていることが明らかにされています。
Bulawayo24 News「Cannabis production doubles in Zimbabwe」https://bulawayo24.com/index-id-news-sc-local-byo-228793.html