イーロン・マスクのTwitter買収劇

イーロン・マスクのTwitter買収劇

大麻を表す言葉「420」・言論の自由

一昔前は、良い会社に就職したら一生安泰と言われていました。

しかし、令和の今では、インターネットが普及し、当たり前に皆がスマートフォンを持ったことで、情報は瞬く間に世界中に伝達。流行やテクノロジーの変化が凄まじいスピードで起こっています。

そして、新型コロナウイルス、戦争など、先が読めない時代に。日本では、外に出れば皆がマスクを身に着けることが当たり前となりました。

そんなこのマスク時代に、行動の先が読めない男がいます。

その名は、Elon Musk(イーロン・マスク

世界的な決済サービスとなったPayPalを売却後、宇宙開発企業SpaceX、電気自動車(EV)企業Teslaを創設するなど、4月5日にForbesが発表した最新の世界長者番付では、総資産推定2190億ドル(約28兆1800億円)で世界一の資産家として君臨。

そんなイーロン・マスクがTwitterを買収しようとする動きを見せており、世間を賑わせています。

litとは

イーロン・マスクは、今月に入りTwitter社の株式を9.2%取得。

4月7日には「Twitter’s next board meeting is gonna be lit」とツイートしています。

日本語に訳すと「Twitterの次の取締役会はlitだ。」となりますが、「lit」にはスラングとして「最高!」という意味の他に「火をつける」や「酔っ払う」という意味があります。

また、ツイートの写真はJoe Rogan(ジョー・ローガン)の有名番組に出演した際にマリファナを使用した時のものとなっています。

Joe Rogan Experience(YouTube:英語)

Joe Rogan Experience(YouTube:英語)

Twitterの買収価格に大麻を表す420を使用

4月14日にイーロン・マスクは1株あたり54.20ドルでTwitterの株式を100%購入すると申し出ました

※「420」は、大麻のことを表す単語として英語圏であれば誰もが知る言葉です。

マスク氏が株価に関して「420」を使用したのは今回が初めてではありません。

2018年8月8日には「テスラを1株420ドルで株式の非公開化することを検討している」とツイートしたことでSEC(米国証券取引委員会)との訴訟問題に発展。

2019年12月24日にテスラの株価が420ドルになったときには「Whoa … the stock is so high lol. (おっ… 株価がハイだ 笑)」とツイート

2020年6月6日には「大麻の販売はアメリカの多くの地域で重罪から不可欠なビジネス(パンデミック時には営業)へと変化しましたが、それでも多くの人がまだ刑務所にいます。意味がないし、正しくない」とツイートするなど、マスク氏は大麻への言及を何度も行なっています。

言論の自由を求めるマスク氏

Twitterは、FacebookやInstagram、TikTok等と同様に大麻のプロモーションについて厳しい制約を設けています。しかし、マスク氏が大麻についてのツイートを止めることはありません。

大麻だけでなく、新型コロナ禍の2020年3月には早くもマスク氏はcovid-19パニックに批判的でした。「私が思うに、パニックの危険性はまだコロナの危険性をはるかに上回っている。医療資源をコロナに過剰に割り当てると、他の病気の治療が犠牲になる。」とツイート

パンデミックによるテスラの製造工場の閉鎖を命じられた時には、拒否し「憲法上の権利に反して人々を自宅に強制的に閉じ込めることは、私の意見ですが、恐ろしくて間違った方法です。人々の自由を消し去り、人々がアメリカに来た理由、この国を作った理由ではないと考えています。」と述べ、「コロナウイルスのパニックは間抜けだ」とツイートしています。

「言論の自由」に関する問いかけ

2022年3月25日には、マスク氏は自身のフォロワーに対して「民主主義が機能するためには、言論の自由が不可欠です。Twitterはこの原則を厳格に守っていると思いますか?」とアンケートを実施。

70.4%のユーザーが「NO」と回答しました。(回答数:2,035,924票)

このアンケートの実施には、マスク氏がTwitterの言論統制が行き過ぎていると考えていることが見て取れます。

また、アンケート実施後には「Twitterが事実上の公共の場所として機能していることを考えると、言論の自由の原則を守らないことは民主主義を根本的に損なうことになります。どうすればいいでしょうか?」とツイートしています。

4月14日には、マスク氏は革新的な未来を語るカンファレンス「TED2022」に登壇し、Twitterの買収騒動についても触れ、言論は可能な限り自由であるべきと語りました。

民主主義とインターネット

私たちは今、インターネットの世界の在り方について考えるタイミングに来ており、転換期を迎えているように思います。

インターネットが誕生した当初は自由な発信空間でした。今では少数の巨大プラットフォームがインターネットのほとんどを独占し、どの情報や表現が許されるのかという判断を大企業が行なっています。米国には、表現の自由を保証する合衆国憲法修正第1条がありますが、政府による表現の検閲を禁じる内容であり、営利企業の検閲を禁じていません。

Twitter創業者のジャック・ドーシーは、「当初のインターネットは良かった。人々のアイデンティティは巨大企業に取られ、インターネットは大きなダメージを受けました。私は自分の責任の一端を自覚し、それを後悔しています。」と4月3日にツイートしています。

大統領選挙、新型コロナウイルス、ワクチン、戦争など、何が正しい情報なのかを巨大プラットフォーム企業が決定し運営している今。

インターネットはどうあるべきか。あなたの考えはどうでしょうか。

こうした背景から、最近では「Web3.0」というインターネット上の権利をユーザーに取り戻すことを目的とした分散型のインターネットの考えも出てきています。

Twitter社を買収する意志がどれほど本気なのかは不明ですが、電気自動車(EV)によって地球を救う。人類火星移住計画によって人類を救う。というビジョンを掲げるマスク氏の常人離れの行動から目が離せません。

大麻ファンの筆者としては、大麻についての議論が日本でも多くの人を巻き込んで行えると嬉しいです。

2018年には、大麻はアメリカにおいて大きな転換点がありました。当時のドナルド・トランプ大統領がサインをしTHC含有量が0.3%以下の大麻(ヘンプ)の栽培と使用をアメリカ連邦政府レベルで合法化したのです。

トランプ氏は、現在Twitter社からアカウント永久凍結処分を受けていますが、マスク氏によってトランプ氏がTwitterに帰ってくることもあるかもしれません。

石井 竜馬

麻マガジン創設者兼編集長。海外のヘンプ企業・医療用大麻企業に投資家として関わる。コロナ騒動を機に日本で山暮らし開始。標高1,000mの地で井戸を掘り、湧き水と共に農的暮らし。珈琲焙煎士でもある。ヨガ歴20年。

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