米農務省、ヘンプを重要作物として認識

米農務省、ヘンプを重要作物として認識

- 諮問委員会の名称に「ヘンプ」を加える改名

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6月8日、米国農務省(USDA)はヘンプを価値のある特殊な作物として認識し、同省が運営する諮問委員会の名称に「ヘンプ」を加える改名を行うことを明らかにしました

アメリカでは2018年に農業法が改正され、THC0.3%未満の大麻(ヘンプ)が合法となっています。以降、米国農務省は業界と緊密に連携してビジネスを支援しつつ、ヘンプという農作物を標準化するために励んできました。

アメリカでは、貿易政策と貿易交渉の目標が米国の官民の利益を適切に反映することを保証するために、1974年より「諮問委員会制度」を設立。これに従い、米国通商代表部(USTR)は米国農務省と共同で、6つの農業技術諮問委員会(ATAC)を運営。ATACでは、特定の農産物や製品に関する技術的なアドバイスや情報提供が行われています。

この中の1つに「たばこ・綿花・落花生農業技術諮問委員会(ATAC for Trade in Tobacco, Cotton, and Peanuts)」という委員会がありますが、この度農務省はこれを「たばこ・綿花・落花生・ヘンプ農業諮問委員会(ATAC for Trade in Tobacco, Cotton, Peanuts and hemp)」へと改名することを明らかにしています。

なお、すでに同委員会では2021年に、全米産業ヘンプ協議会(NIHC)の社長兼CEOであるパトリック・アタギ(Patrick Atagi)氏が委員として任命されています。

アタギ氏はMarijuana Momentの取材に対し、今回の委員会の改名は、連邦政府当局が「ヘンプを農産物や貿易商品として認め、ヘンプを主流商品とする動きを強調するための大きな認識です」と返答。

続けて、「これはまさに歴史的な動きです」「今やヘンプは、米国農務省と米国通商代表部での命名に採用されています」と述べました。

ヘンプ業界関係者はこれを受け、ヘンプに対する連邦政府の政策を発展させ、農家や製造業者に対する制限を緩和する機会として活用されることを期待しています。

今年に入り、CBDやヘンプに関して世界各地で様々な動きがみられています。

アメリカでは農業法の改正によりCBDの流通が拡大。このことは「デルタ8THC」の流行にもつながりました。CBD製品の安全面から、業界関係者は米国食品医薬品局(FDA)が具体的な枠組みの中で規制を行うことを期待していましたが、FDAは今年始め、CBDを栄養補助食品や食品として認めず、規則を設けないことを発表。CBDの規制に関しては今後議会と協力し、これまでにない独自の規制作りに取り組んでいくとしました。

欧州連合(EU)は最近、ヘンプの葉を「伝統的な薬膳料理」として正式に承認。これにより、現在EU内では他のハーブティーと同様、事前に認可を受けることなく、ヘンプの葉を煎じたお茶を市場で販売することが可能となっています。

また、ヘンプ(産業用大麻)に関しては日本でも動きがみられています。

今年2月20日に開かれた「衆議院 予算委員会 第五分科会」では、自民党の務台俊介議員が質疑を行い、日本における産業用大麻の復活に向け、今国会での大麻取締法の改正を厚生労働省に求めました。

その翌日に開かれた「衆議院 予算委員会 第七分科会」では、自民党の杉田水脈議員が大麻についての質疑を行い、GX(グリーントランスフォーメーション)におけるヘンプの有益性や必要性をアピールするとともに、日本が「グリーンラッシュに乗り遅れることを非常に危惧」していると指摘。

今年4月には三重県明和町において、伊勢麻の聖地化や大麻によるGX推進を目指す「産学官連携伊勢麻振興プロジェクト(天津菅麻プロジェクト)」が開始され、大麻の種蒔きが実施されています。

Marijuana Moment「USDA Renames Trade Committee To Recognize Hemp As A Key Specialty Crop」https://www.marijuanamoment.net/usda-renames-trade-committee-to-recognize-hemp-as-a-key-specialty-crop/

Federal Register「Notice of Intent To Renew Agricultural Policy Advisory Committee (APAC) and the Related Agricultural Technical Advisory Committees (ATACs) for Trade and Continuation of Requests for Nominations for the Agricultural Trade Advisory Committees」https://www.federalregister.gov/documents/2023/06/08/2023-12313/notice-of-intent-to-renew-agricultural-policy-advisory-committee-apac-and-the-related-agricultural

MJBizDaily「Hemp given special status, added to USDA advisory committee」https://mjbizdaily.com/hemp-given-special-status-added-to-usda-advisory-committee/

廣橋 大

麻マガジンライター。看護師国家資格保有者。2021年より大麻の情報発信に携わる。

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