CBD主体の大麻抽出物、不安や関連症状を緩和

CBDフルスペクトラムが不安や不安に関連する症状を緩和

- アメリカの臨床試験

11月2日、不安や不安に関連した症状がCBDフルスペクトラムオイルの使用により緩和したことがアメリカの研究者らにより報告されました。

この研究では、BAI(ベック不安指数)やOASIS(不安の重症度と生活障害の全般尺度)において中等度以上の不安を認めた14名(男性3名、女性11名。平均年齢41歳)を対象とし、4週間のCBDフルスペクトラムオイル使用による有効性と安全性の評価が行われました。

今回使用されたCBDフルスペクトラムオイルは1mlあたりCBD9.97mg、THC0.23mgを含み、他にも少量のCBCCBGCBNといったカンナビノイドを含有。

参加者はこのオイルを1回につき1mlずつの用量で1日に3回舌下投与するように言い渡されましたが、実際の摂取量の平均は約3.5ml/日となりました(CBD約35mg/日、THC0.8mg/日)。

オイルの使用により早くも1週目からBAI、OASISといった不安尺度でそれぞれ78.6%、92.7%の患者において15%以上の改善を認め、3週目では参加者全員の改善が認められました。治験終了時の評価では、BAIやOASIS以外の不安尺度(STAI、HAM-A)においても有意な改善が報告されました。

また、不安以外にも抑うつ(BDI、BHS)、否定的感情(PANAS)、気分(POMS)、睡眠(PSQI)などの不安に関連した症状のスケールが有意に改善。さらに健康に関連したQOLを評価する尺度「SF-36」では、「心の問題による役割機能の制限」「活力」「心の健康」「社会的機能」といった領域においてQOLの向上が示されました。

この研究では認知機能への影響についても評価されましたが、視覚や言語記憶に悪影響は認められず、むしろ実行機能においては一部で改善が認められました。

期間中認められた副作用はほとんどが軽度なものであり、重篤なものはありませんでした。最も多かったのは眠気・疲労感、倦怠感、口渇(それぞれ3名ずつ)でした。

CBD35mg/日の摂取は、日本においてもそこまで非現実的ではないでしょう(月費用およそ1万円程度)。ですが、この研究で使用されたCBDオイルは「フルスペクトラム」であり、少量ながらTHCも含まれています。この点は研究者らも強調しており、CBDフルスペクトラムはCBD単体よりも少ない量で有効性を示す可能性があるとしています。

今回の臨床試験は人数が少なく、研究者も参加者も盲検化されていないオープン試験であることから、エビデンスレベルとしてはあまり高くないものとなります。

研究者らは現在、CBDフルスペクトラムオイルとプラセボ(偽薬)を比較した二重盲検の臨床試験を実施中です。

※二重盲検とは?

対象者も研究者(治療者)もどの薬を使用しているのか把握できない状態で行う試験。バイアス(偏り)がかかりにくくなるため、結果の信憑性が高くなる。

廣橋 大

精神病院に勤める現役看護師。2021年初頭より大麻使用罪造設に向けた動きが出たことをきっかけに、麻に関する情報発信をするようになる。「Smoker’s Story Project」インタビュアー。

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