米国では、2018年にトランプ大統領がサインをし、規制物質であるデルタ9THCの含有量が0.3%以下の大麻であるヘンプとヘンプ製品を連邦レベルで合法化しました。
その後、米国で医療用や嗜好用のマリファナを合法としている州では、THCを多く含む大麻であるマリファナの生産、加工、販売は各州で免許制とし厳重に管理され、高い税金を課されており、マリファナを栽培してデルタ9THCを作るよりもヘンプ由来のCBDからデルタ8THCを作る方がコストが安く、規制する法律も存在していないため多くの人々がこぞって加工、販売を行なっています。
特にテキサス州のような医療用大麻も嗜好用大麻も違法の州においては爆発的な人気となっています。
また、2019年にテキサス州議会は、連邦法に合致したヘンプ製品を合法と定めた「House Bill 1325」を可決しています。
デルタ8THCは、多幸感、幸福感、鎮静、症状の緩和などの効果と共に精神活性作用があり、ハイになるデルタ9THCに効果効能が非常によく似ていますが、効力はデルタ9THCよりも低く「weed light(訳:軽い大麻)」と呼ばれることもあります。ヘンプ由来のCBDを変換してデルタ8THCにすることが可能です。
デルタ8THCの人気の加熱を見て、テキサス州保健省(DSHS:Texas Department of State Health Services)は、州のヘンププログラムのガイドラインを変更。0.3%以上のデルタ9THCに加えて、デルタ8THCを含む製品は「いかなる含有量の場合でも」州法のスケジュールIの規制物質とみなすとしウェブサイトに公開しました。
この決定は、公聴会を開催しても参加者が1人も現れないほどに業界関係者に全く知らさらないまま変更されました。テキサス州保健省は、検索不可能な形で画像として内容を公開しひっそりと変更の決定を行っていました。
州及び連邦法の法律に沿ってヘンプ製品の販売許可はされていると信じていた業界関係者は、この決定事項を後に知り衝撃を受けました。
そして、テキサス州オースティンに拠点を置くHometown Hero社はこの禁止令に対し異議を唱え、訴訟を起こし、業界関係者や支持者が通常の政策活動を監視する手段が取られていないと証言を行いました。
11月8日にテキサス州の裁判官は、デルタ8 THCを含む製品を禁止した際に行政機関が不適切な行為を行った可能性があると判断し、テキサス州におけるデルタ8 THCの禁止を一時的に差し止める命令を下しました。これにより、デルタ8THCはテキサス州の規制物質のスケジュールIから一時的に除外され、販売を再開することが可能となりました。
テキサス州に対するデルタ8THCの禁止差し止め命令はこの訴訟が終わるまで続き、この件に関する最終判決は2022年1月28日に予定されています。
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