国内初、CBD使用者の実態調査 主な使用目的は「心のセルフケア」

日本国内初のCBD使用者の実態調査 主な使用目的は「心のセルフケア」

- 日本の横断的研究

日本国内におけるCBD使用者の実態調査を行った結果が日本統合医療学会誌に掲載されました。国内でCBD使用に関する大規模調査が行われたのは、これが初めてとなります。

この研究は医師であり、医療用大麻の情報発信やカンナビノイド医療の支援を行う一般社団法人「Green Zone Japan」の代表理事・正高氏の主導のもとで実施されました。「お医者さんがする大麻とCBDの話」の著者でもある正高氏は2020年、難治性てんかんを有する生後6ヶ月の男児にCBDが著効した症例も報告しています

調査は2021年8月16〜30日の間、SNSを介してオンラインで実施。調査内容には年齢や既往歴などの基礎情報を始め、CBD製品の使用目的、摂取方法、摂取頻度、摂取量、効果や副作用の有無などが含まれていました。

回答者は1351名で、このうち解析対象となったのは799名。男性が60.6%を占め、平均年齢は37.7歳となっていました。

CBDの使用目的として挙げられたのは、多いものから順番にリラクゼーション(77.8%)、睡眠の改善(66.3%)、不安の緩和(56.2%)、健康増進(50.8%)、抑うつ症状の緩和(47.8%)でした。

また、回答者に0〜10の11段階(数値が大きいほど症状が重い)でCBD使用前後の健康状態を評価してもらうことで、CBDの有効性を評価。

その結果、CBD使用後に50%以上の状態改善が報告されたのは頭痛(70.9%)、慢性疼痛(67.8%)、睡眠障害(67.4%)、物質使用障害(66.7%)、神経痛(65.5%)、抑うつ(62.4%)、不安(59.6%)、関節痛(54.5%)、膠原病(50.0%)、皮膚疾患(49.7%)、てんかん(42.1%)、喘息(37.8%)となりました。

さらにCBD使用による副作用について調査したところ、入院加療が必要となるほどの重度な副作用は報告されませんでした。

これらの結果から、日本国内でCBDは主にメンタルヘルスのセルフケアとして用いられ、ユーザーは多様な症状に対し効果を実感していたことが明らかとなりました。

CBD使用者の実態調査はこれまで欧米諸国においても行われています。

アメリカのCBD使用者2409名を調査した研究では、使用目的の上位3つに痛み、不安、うつ病の緩和が挙げられ、35.8%が「非常に効果がある」と回答し、重篤な副作用は報告されませんでした。

フランスのCBD使用者1164名を対象とした調査では、最も多い使用目的は健康増進であり、具体的理由としてストレスの減少(63%)、睡眠改善(60%)、不安やうつ病の軽減(43%)、鎮痛・抗炎症作用(41%)、集中力向上(16%)、頭痛の緩和(16%)などが報告されました。

これらの結果は、国内で報告された今回の結果と概ね一致していると言えるでしょう。ですが今回の調査結果は、ある点において欧米諸国と条件が異なっています。

それはTHC含有の有無です。

欧米諸国のCBD製品は0.2(欧州)〜0.3%(米国)のTHC含有が許されているのに対し、日本ではTHCが検出されるCBD製品の流通は一切認められていません。

つまり欧米諸国の調査とは異なり、今回の実態調査はTHC未検出のCBD製品を対象としたものとなっており、その上でCBDの有効性や安全性が示されたことには大きな意味があると言えそうです。

廣橋 大

精神病院に勤める現役看護師。2021年初頭より大麻使用罪造設に向けた動きが出たことをきっかけに、麻に関する情報発信をするようになる。「Smoker’s Story Project」インタビュアー。

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