カナダでは、2018年10月に国全体で18歳以上の嗜好用大麻を合法化しました。
合法化した場合、青少年に大きな影響を与え「若者による使用が増加する」「発達中の脳に害を与える」「若者の使用は重度の精神疾患が増加する」という考えのもと、青少年犯罪が増加し公衆衛生と福祉の上で危険であり合法化すべきではないという意見や最低でも25歳以上に規制すべきなど合法化反対派、慎重派の専門家、団体が提唱していました。
今回、合法化後の約3年間のデータを分析しこれらの意見は根拠のない神話であり事実ではなかったという結果がJournal of the Canadian Academy of Child & Adolescent Psychiatryに「Youth cannabis use and legalization in Canada – Reconsidering the fears, myths, and facts three years in」というタイトルで掲載されました。
大麻を使用する若者の顕著な増加は見られないだけでなく、成人も若者も大麻関連逮捕者は減少し社会的に好影響であったと分析結果の著者らは強調しています。
カナダに限らず大麻の合法・非犯罪化地域では、未成年者保護を考え厳しく取り締まり未成年者への提供については刑を重く設定しています。
大麻合法化のカナダにおいても未成年者への提供は最高14年の懲役が科される重罪です。しかし、未成年の使用はカナダでは犯罪ではありません。
日本においては、大麻の所持は5年以下の懲役、栽培は非営利目的で7年以下の懲役、営利目的で10年以下の懲役としていますが未成年者への提供で刑が重くなることはありません。
また、未成年であっても日本では14歳以上であれば犯罪者として扱われます。