現地時間9月6日、カリフォルニア州北部の北米有数の都市であるサンフランシスコの議員がサイケデリクス(幻覚剤)の非犯罪化を求める法案の決議を行い、反対者を一人も出さず全会一致で可決しました。
今回の決議では、サイケデリクスの定義を「個人的及び精神的な幸福を与えることができる植物、菌類、天然物質の全範囲」としており、マジックマッシュルーム、アヤワスカ、イボガイン、DMTなどが含まれます。
決議の中で「物質乱用、中毒、再犯、トラウマ、心的外傷後ストレス症状、慢性うつ病、重度の不安、終末期の不安、悲しみ、糖尿病、群発性頭痛、その他の症状が我々のコミュニティを苦しめている」と指摘され、「科学と臨床研究を通じてこれらの苦悩に対して有益性が示されてきました。サイケデリクスの使用は何千年も前から存在し、人類の文化や社会、自然との相互関係にとって神聖なものです。」と述べられています。
また、所持や使用だけでなく、栽培や販売、購入なども認めており、サイケデリクスの量の制限も設けていません。
この決議の内容の写しは、警察署、保安官事務所、地方検事局、ギャビン・ニューサム知事を含むカリフォルニア州議会議員、ナンシー・ペロシ米下院議長などの米国連邦議会下院議員、ダイアン・ファインスタイン上院議員などの米国連邦議会上院議員に送付されることになっています。
カリフォルニア州においてサンフランシスコは、アルケータ、オークランド、サンタクルーズに続いて4番目のサイケデリクス非犯罪化都市となりました。
他の州では、デトロイトやシアトルが昨年サイケデリクスを非犯罪化しています。
※ 9月9日追記
この新しい決議には、注意点があります。今回の決定によって、サンフランシスコ市議会は警察や検察に対して連邦規制薬物スケジュール1リストに記載されている神聖な植物に関する州法および連邦法の違反の疑いから生じるいかなる捜査、拘留、逮捕、起訴にもサンフランシスコ市の資源を使用しないことを要請しました。サイケデリクスは、連邦政府と州政府の両方において依然としてスケジュール1の規制対象物質であるため警察は所持や販売した人を合法的に取り締まることもできます。