イタリアでは、ヘンプの生産を種子と繊維のために限定するという法規制が存在しています。
しかし、大麻の花をくだいたり、吸ったり、食べたりしてはいけませんという内容の注意書きをパッケージに添えて、法律の抜け穴を利用して観賞用大麻「カンナビスライト」という名称でヘンプのフラワーが販売され人気を博すなどしています。
そんなイタリアにおいてヘンプの法規制に変化がありました。
イタリアの首都ローマを有するラツィオ州の地方行政裁判所がヘンプの生産を種子と繊維に限定している法令を無効とする判決を2月14日に下し、裁判を起こしていた大麻業界団体の訴えを支持。
裁判所は「このような制限的措置は、科学的データに基づいて正当化され、禁止物質と関連する健康へのリスクに比例しなければならない」と強調し、「これらのリスクは実際に摂取されるTHCの量に依存するため、利用可能な科学的データによって、THC含有量0.3%未満の品種の大麻(ヘンプ)の葉や花の消費は、その販売を一般的かつ絶対に禁止することを正当化するほど公衆衛生に対するリスクをもたらさないという結論に至らなければならない」とし、「大麻の用途を特定の部位に限定することはできない」と結論付け、法規制を再検討するよう行政当局に要請しました。
また、判決にあたり裁判所は「フランスが花と葉のCBDを禁止する法改正を撤廃したこと」と「CBD製品に麻薬性はなくEU全域で販売可能であるとした欧州司法裁判所の判決」を明示的に引用しました。
これにより、ヘンプが薬草として販売されること、喫煙用として販売されることなどを防いでいた規制は失効することとなります。
国連の機関である国連貿易開発会議(UNCTAD)は昨年、ヘンプに関する特別報告書を発表し、報告書内で「植物の全ての部位の利用に基づく植物全体のアプローチが、あらゆる分野の開発戦略の中核となるべきである」と述べています。
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Giacomo Bulleri’s Linkedin「BREAKING NEWS FROM ITALY」https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7031300323440771072/