英国オックスフォードに拠点を置くベックリーサイテック社(Beckley Psytech)は、サイケデリック医薬品の開発のために8,000万ドル(約87億円)の資金調達を完了したことを8月15日発表しました。
ベックリーサイテック社は、欧米で45,000人が罹患しているとされる頭痛疾患「短時間持続性片側神経痛様頭痛発作(SUNHA)」の患者を対象として現在行っているシロシビンの試験を完了するため、治療抵抗性うつ病を対象とした5-MeO-DMTの投与による試験を開始するために今回の資金を使用します。
当初は資金調達額を5,000万ドルに設定していましたが、幻覚剤とも呼ばれるサイケデリック医薬品の研究開発支援への投資家からの圧倒的な関心と支持を受け8,000万ドルに増額されました。
今回の資金調達は、ヘルスケアに特化し世界中の健康と福祉を変革する企業や起業家とパイプのあるベンチャーキャピタルIntegrated社がリードして行い、画期的な科学分野のベンチャー企業に資金提供するPrime Movers Labs、ボストンを拠点とする機関投資家のAdage Capital Management LP、Palo Santo、Delphi VC、Leafy Tunnel、Negev Capital、既存の投資家であるBicycle Day Venturesが参加しています。
シロシビンを用いた臨床研究では、治療抵抗性のうつ病と闘う大きな可能性が示されています。しかし、シロシビンの場合は処方に5〜8時間かかるのに対し、5-MeO-DMTの場合は1時間で済むため、治療にかかるコストの大幅な削減が期待できます。5-MeO-DMTは、ヒキガエルの体から分泌される物質として知られています。
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