「大麻が合法化されれば不必要な裁判を終わらせることができ、耐えがたい痛みを緩和するために使用する患者が二度と裁判にかけられずに済む」と訴え、イタリアで大麻の合法化を推進している団体「Referendum Cannabis」が国民投票の実施に必要な50万人の署名を今月30日の期限を前にわずか1週間で集めたとFacebookページで発表しました。
これにより、来年にもイタリアでは大麻や精神活性作用のある植物の合法化を問う国民投票が行われる見通しになりました。
今後の国民投票の結果によって、イタリアでは法律に基づき大麻の販売が合法化され、大麻関連の違反行為の懲役刑は廃止になります。
イタリアでは今年7月に成立した法律によってデジタルでの署名集めが可能になり、今回の署名はreferendumcannabis.itのサイト上で行われ、イタリア初のオンラインでの署名集めとなりました。
無効の署名が発生した場合に備えて、月末の締め切りまで署名を続けるよう同団体はイタリアの有権者に引き続き呼びかけています。
今回の法案が可決された場合、大麻に限らず精神活性作用のある植物の栽培も可能になりますが精製は引き続き禁止のままです。
「すべての薬物を合法化するものではありません。なぜなら、大麻やキノコ以外のほとんどの薬物は栽培後に精製が必要だからです。」と同団体は説明しています。
また、現在薬物を使用したことが判明した場合に最長で3年間自動車やバイクの運転が禁止となる罰則も、今回の法案が可決されると廃止となります。しかし、薬物を使用した状態での運転は引き続き違法のままです。
今回の署名を提出後、裁判所と憲法裁判所で審理を行い、合憲と判断されれば、来年の春の大統領が定めた日に国民投票が行われることになります。
イタリアでは今月8日に法改正をし、個人使用目的で4株までの大麻を自宅で栽培することが可能となっています。