麻マガジン創設者 石井竜馬 年頭所感
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
ASA Magazine(麻マガジン)を代表して、新年のご挨拶を申し上げます。
2021年6月8日にASA Magazineを創設して以来、UU(ユニークユーザー)7万人、ページビュー 65万回と、多くの方に応援していただきました。大変嬉しく、心から感謝申し上げます。
世界に目を向けると2021年は、次々に医療用途、嗜好用途での大麻の合法化、非犯罪化が進みました。
ヨーロッパでは、初めて国単位での嗜好用大麻合法化がマルタ共和国で実現。アメリカ、中国、日本に次いで世界第4位の経済大国であり人口8,300万人を抱えるドイツでは、新政権が販売市場も含めた嗜好用大麻の合法化を行うことを発表。国際的な産業の拠点でもあるドイツは陸続きのヨーロッパに位置していることから、ドイツを起点にドミノ倒しのように合法化の波が押し寄せることも十分に考えられます。
世界の大麻解禁のフェーズは、「if」ではなく「when」です。(「もしも解禁したら」ではなく「いつ解禁するか」)
日本においては、依然として大麻による取り締まりは数多く行われているものの、新型コロナウイルスに対して献身的にご尽力され大変な時期にも関わらず、厚生労働省が医療用大麻解禁の方針や国内大麻栽培者への規制緩和を発表するなどしました。
また、日本のCBD業界においては、精神活性成分のないCBDのみならず、CBNが広がりを見せ、2021年の終盤にはHHCが登場しました。
大麻が禁じられているからこそ、合法の範囲内で精神活性成分THCに少しでも近付ける企業努力、消費者の欲求は止まりません。
人類初のカンナビノイド摂取法
大麻の一つ一つのカンナビノイドに注目し、特定のカンナビノイドの摂取を開始したのは、おそらく長い人類史の中で初めてのことではないでしょうか。
食べ物も飲み物も薬も、初めて摂取する時には毒となる可能性もあり一定の犠牲が伴います。醤油も、味噌も、最初に口にした人にとっては未知の食べ物です。
今現在当たり前のように摂取しているものもすべては過去の勇気ある人々によってトライ&エラーが行われ、現在の文化ができています。
カンナビノイドは、たった今、現在進行形で文化を作り上げている最中。
この期間には「もしかしたら危ないからやめておいた方がいい。」「私はカンナビノイドで死ぬなら本望」など様々な意見があり、賛否両論巻き起こるでしょう。
すべては、セットとセッティング
映画「マトリックス(Matrix)」の中に、私が好きなセリフがあります。
It's all about set and setting.(すべては、セットとセッティングである。)
Morpheus(モーフィアス) ツイート
ー 該当シーン ー
「セット」とは、あなたが受けてきた教育、過去の経験による先入観などから形成される思考、興奮や落ち着いているなどの気分の「状態」
「セッティング」とは、都会なのか田舎なのか、寒い暖かい、誰と一緒にいるかなどの「環境」
効果があると言われ、効果があると思い込むことで、効果が皆無のはずの偽薬を服用しても病気の症状が改善するプラセボ効果があるほどに、どのような「セット」で使用するかは大切です。
また、誰と、どこで、どのような環境で使用するか、違法環境なのか合法環境なのか、「セッティング」も大切です。
「セット」と「セッティング」次第で、「良い」「悪い」は変わります。
現在のセットとセッティング
世界は、適切な規制へ
合法化や非犯罪化前から大麻が公然と流通し、タバコを吸うくらいならマリファナを吸いなさいと言われるなど大麻使用率が高かった地域であっても、法改正後は未成年者が購入できないような販売規制、自動車運転に対する規制、THC最大含有量の規制、誤飲・誤食を防ぐためのパッケージの表示義務など、様々なセッティング(規制)が存在しています。
また、過去の誤った大麻撲滅キャンペーンを払拭するための新たな大麻教育を行うことで大麻に対するセット(価値観)を変えるための活動が行われています。
現在進んでいる世界の「大麻合法化」は、自由になる解放ではなく、「適切な規制」をし、再教育を行うことです。
日本は、禁止のまま
日本は、大麻に対して「適切な規制」を行うことなく「禁止」しています。
今もなお「ダメ。ゼッタイ。」という強烈なスローガンを掲げ、大麻撲滅キャンペーンが行われており、多くの日本人にとって大麻成分は、犯罪の雰囲気や不安を感じるセット(価値観)となっています。
また、大麻の精神活性成分をどのように扱うかのセッティング(規制)は特定の成分を禁止すること以外に存在していません。
大麻使用率が世界と比較し極端に低く、精神活性成分をお酒以外にあまり体感したことのない日本において、現在何の規制もないままにHHCなどが広がり始めています。
現在の状況が、私が望む将来的なTHCを含めた大麻解禁に向けて、「吉」と出るか「凶」と出るかは分かりません。
願わくば、事故などが起こらずに、HHCなどの精神活性を知ることで精神活性は悪ではない。と世論が動き、THCを含めた解禁に進み出して欲しいです。
精神活性成分だから危険と、HHCなどの特定の成分を禁じた場合、禁止成分を回避した合成を新たに行い、禁止と回避を繰り返した先には死や後遺症を伴う重大な事故に繋がる可能性があるため、安易に禁じる判断をしてほしくないと強く願います。
しかし、禁止をせず、今のまま販売が行われ、多くの方が手に取るようになった時には、大麻成分摂取者による事故が発生!未成年者が大麻成分を摂取!などとマスコミによってカンナビノイド全般が悪意を持って報道される可能性が考えられます。
そのため、何か起こる前に業界としてガイドラインを制定するなど、将来の大麻解禁(適切な規制)に向けた在り方を考え、実行していくべきタイミングに来ていると感じています。
また、大麻のバッズ(花)の流通が許されていない状況においては、Vapeリキッド、オイル、エディブルなど混入物や残留物が入っていても消費者が分からない形状での販売となり、CBDやカンナビノイド市場が広がりを見せるほど、危険な商品を販売する業者の参入が危惧されます。
麻マガジンは大麻のイメージを健全化する
私たちは、日本人が植え付けられた大麻に対する「悪」のイメージを払拭するために、主に海外の大麻情報の発信を行う活動をしています。
最近では、すでに出回り始めたHHCで事故が起きないよう、どのHHC製品を、どんな用法用量で使用すると、どのような状態になるかを知るために「HHCアンケート」を行なっています。
アンケートを行なっていて感じることは、HHCに限らず、CBNでも、CBDでも、製品ごとの使用者の声、それぞれの製品をどのように使用するとどのような状態になるのかをHHCアンケートと同様に知りたい。そして、それらを数多く集める仕組みを作ることは今後のカンナビノイドの未来にとって必要なことなのでは?ということです。
大麻及びカンナビノイド業界の健全化を促進するために必要と感じたことは、なるべく早く、形にして参ります。
政府と事業者の連携
岸田内閣総理大臣は、2022年1月1日に首相官邸ホームページに年頭所感を公開し、次のように語っています。
「新しい資本主義」においては、全てを、市場や競争に任せるのではなく、官と民が、今後の経済社会の変革の全体像を共有しながら、共に役割を果たすことが大切です。
新型コロナウイルスのような危機、人間の自由な経済活動による気候変動危機などを解決するためには、今までの資本主義ではなく「新しい資本主義」が必要であるというメッセージ。
法律を定めるのは「官(政府)」であり、大麻解禁は「民(民間企業)」だけでは行えません。
カンナビノイド使用者の声、事業者の声、私の想いを適切に届ける行動も必要と考え、2022年は「官」に対する活動も行なって参ります。
共に活動する仲間を募集しています
麻マガジンは、日本においての適切な「セット」と「セッティング」の在り方を考え、必要と感じたことを日々実行していきます。
実行し、成し遂げるためには、仲間が必要です。
是非、共に活動しましょう。
大麻業界の中で「官」からも「民」からも必要とされる存在になれますよう努めてまいります。
本年もご支援・ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
2022年1月3日
ASA Magazine
創設者 石井 竜馬
私たちの使命
大麻に関する誤って植え付けられた知識を正し、救われるべき人が救われる社会にする
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私たちのビジョン
日本国内で公共的な大麻メディアサイトとなる