デラウェア州、嗜好用大麻合法化の米国22番目の州になる

デラウェア州、嗜好用大麻合法化の米国22番目の州になる

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3月28日、米国デラウェア州議員らは嗜好用大麻を合法化する法案「HB1」と、市場の具体的な規制に関する法案「HB2」を可決。両法案はジョン・カーニー(John Carney)州知事に送付され、最終判断を委ねられていました。

4月21日、カーニー州知事はこれらの法案を署名なしで承認する意向をプレスリリースにて発表しました。

カーニー州知事は交通状況や子供に与える悪影響を懸念し、嗜好用大麻の合法化に反対していることで知られており、昨年提出された嗜好用大麻合法化法案には拒否権を発動しています。

しかし、今回州知事は署名することはないものの、拒否権を発動せずに法案を受け入れることを表明。

プレスリリースで州知事は以下のように述べています。

「今後数日間で、HB1およびHB2が署名なしでデラウェア州の法律として制定されることを許可します。この2つの法案は、大麻の単純所持に対する州レベルの民事・刑事罰をすべて撤廃し、デラウェア州で嗜好用大麻の販売を行うための高度に規制された産業を創り出すものです。一貫して申し上げてきたように、嗜好用大麻の合法化は一歩も前進していないと私は考えています。私は医療用大麻法とデラウェア州の非犯罪化法の両方を支持しています。なぜなら、誰も個人使用量の大麻を所持しているだけで刑務所に入るべきではないからです」

「この問題に対する私の見解が変わっていないことを明確にしたいです。私と同じ見解を持ち、この法案に拒否権を発動しないという私の決断に失望するであろう人々がいることも理解しています。デラウェア州民がより深刻で差し迫った問題に日々直面しているにも関らず、この問題に焦点を当てることにあまりにも多くの時間を費やしてきたと考え、この決断を下しました。今こそ、前に進む時です」

「私はデラウェア州で嗜好用大麻産業がもたらす影響について、引き続き懸念しています。特にデラウェア州の子供たち、道路の安全性、そして合法大麻産業が不釣り合いな悪影響を及ぼすと思われる最貧困層への影響を懸念しています。こうした懸念があるため、私はHB1にもHB2にも署名することができませんでした」

「HB1およびHB2を施行するにあたり、子供たちが大麻や大麻関連製品にアクセスすることを防ぎ、デラウェア州民やデラウェア州訪問者が大麻の影響下で運転することを防ぎ、大麻販売店やその他ビジネスの配置がすでに不利な状況にあるコミュニティにとって障害とならないよう綿密な評価を行っていくことに、私たちは全力を注ぎます。私の目標は、デラウェア州が最も弱い立場にあるデラウェア州民の利益を守る強固な規制システムを確立し、他州で見られた多くの課題を回避し、デラウェア州の家族にとって最も重要な問題に焦点を当てることに立ち戻ることです」

また、法案の立案者であるエドワード・オシエンスキー(Edward Osienski)議員もプレスリリースにて声明を発表しています。

「数え切れないほどの会議、議論、交渉、会話を5年間重ねたのち、個人使用目的で成人の嗜好用大麻を合法化し規制している州が増え続ける中、デラウェア州がその仲間入りを果たしたことに感謝しています。デラウェア州民の60%以上が成人の嗜好用途での大麻の合法化を支持しており、州議会の3分の2以上が賛成したことを、私たちは知っています」

「知事が個人的に合法化に反対していることは理解しているので、特に州知事がこの取り組みを支持する何千人もの住民の声に耳を傾け、法制化を許可してくれたことに感謝しています。規制プロセスを確立する取り組みができるだけスムーズに進むよう行政と協力することを、私は約束します」

Marijuana Policy Projectの上級政策アナリストであるオリビア・ナウグル(Olivia Naugle)氏は「多くのデラウェア州民、特に大麻の禁止によって最も被害を受けた人々に、広範囲に及ぶポジティブな影響を与えるでしょう」「大麻の合法化と規制は大麻消費者と地域社会の双方にとってより安全であり、州において良い仕事と収入の新たな源を生み出すことになります」と発言。

NORMLデラウェア州支部長官のローラ・シェーラー(Laura Sharer)氏も「この勝利は何千人ものボランティアと何十人もの議員のたゆまぬ努力の成果であり、デラウェア州コミュニティの大多数の支持を得たものです」「非常に多くの人がこの正しい目的を支持し、賢明な大麻政策改革の必要性を認識しています」と喜びを表しました。

1オンス(約28g)までの乾燥大麻の単純所持などを認める「HB1」は4月23日に、嗜好用大麻における税率やライセンスなどについて規定した「HB2」は4月27日に法制化される予定(両法案の詳しい内容はこちら)。これにより、デラウェア州は嗜好用大麻が合法となる米国22番目の州となります。

嗜好用大麻におけるライセンスは早ければ今年の夏に発行される可能性もありますが、大麻の販売が開始される時期は現時点で未定です。

State of Delaware News「Governor Carney Releases Statement on House Bill 1 and House Bill 2」https://news.delaware.gov/2023/04/21/governor-carney-releases-statement-on-house-bill-1-and-house-bill-2/

Delaware House Democrats「Rep. Osienski Issues Statement on Legalization, Regulation of Adult Recreational Marijuana」https://housedems.delaware.gov/2023/04/21/rep-osienski-issues-statement-on-legalization-regulation-of-adult-recreational-marijuana/

Marijuana Moment「Delaware Governor Will Allow Marijuana Legalization And Sales Bills To Become Law」https://www.marijuanamoment.net/delaware-governor-will-allow-marijuana-legalization-and-sales-bills-to-become-law/

MJBizDaily「Delaware governor to let recreational cannabis legalization bills become law」https://mjbizdaily.com/delaware-governor-to-let-recreational-cannabis-legalization-bills-become-law/

廣橋 大

精神病院に勤める現役看護師。2021年初頭より大麻使用罪造設に向けた動きが出たことをきっかけに、麻に関する情報発信をするようになる。「Smoker’s Story Project」インタビュアー。

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