不安症・うつ病患者、大麻使用により睡眠を改善していると報告

不安症・うつ病の患者の不眠が大麻の使用により改善した研究結果を公開

2022年4月28日、不安症やうつ病患者が大麻の使用により不眠を改善していたことを報告した論文が、カナダの研究者らにより公開されました。
 
この研究は、医療目的での大麻の使用をサポートする追跡アプリ「Strainprint」の3年分のデータ(2017〜2019年)を活用しています。このうち不安症(463名)、うつ病(100名)、不安症とうつ病の併発者(114名)のデータを取得し、大麻使用による不眠の改善について調査しています。また、大麻の摂取方法や大麻株の種類、年齢別における改善度の違いについても分析されています。
 
その結果、不安症、うつ病、不安症・うつ病を併発した人全てのグループにおいて、ほとんどの人が不眠の改善を報告していることが明らかになりました。ただし、45歳以上のうつ病患者はあまり有効性を感じていませんでした。
 
有効性が報告された主な摂取方法は、乾燥大麻の使用とオイルの経口摂取でした。不安症とうつ病の併発者では、オイルの経口摂取で最も有効性が報告されました。
 
不安症、不安症とうつ病を併発している患者では、全ての大麻株において不眠の改善が報告されました。うつ病においても全ての大麻株で睡眠の改善が報告されましたが、CBD優位の品種ではその数が少ない傾向にありました。このCBD優位の品種における不安症とうつ病での効果の差は、CBDが直接催眠作用をもたらすのではなく、抗不安作用により睡眠を改善している可能性を示していると研究者らは述べています。
 
2017年の研究では、ニューイングランドの調剤薬局会員1513名において、医療用大麻の使用により抗うつ薬(37.6%)、抗不安薬(71.8%)、睡眠薬(65.2%)の使用量が減少したことを報告しています。
 
また2022年4月に公開された論文でも、アメリカの州レベルの嗜好用大麻の合法化が進んだことにより、メディケイド(低所得者に対するアメリカの医療費助成制度)加入者における睡眠薬、抗うつ薬、抗不安薬などの処方量の減少が報告されています。
 
これらの結果は、少なくとも一部の人にとっては、大麻が睡眠薬の代わりとなることを意味していると考えられます。

廣橋 大

麻マガジンライター。看護師国家資格保有者。2021年より大麻の情報発信に携わる。

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