ルワンダ共和国はキングコング・オーガニクス・ルワンダ社に対し、医療用大麻の栽培・抽出・輸出を5年間認めるライセンスを発行。東アフリカに位置するルワンダが医療用大麻に関するライセンスを発行したのは、これが初となります。
ルワンダは2020年、医療用大麻の栽培、加工、輸出に関する規制ガイドラインを閣議決定。2021年には医療用大麻の栽培のために、国内に134ヘクタールの土地を指定しました。
この輸出目的での医療用大麻の合法化は、ルワンダの経済目標に沿ったもの。ルワンダ開発局(RDB)は、世界の大麻生産の市場規模が2021年の283億ドル(約4兆円)から、2028年には32%の成長率で1977億ドル(約30兆円)にまで成長すると予測しています。
このことからルワンダは2023年、医療用大麻の生産を投資機会のトップ100に位置づけ、190億ルワンダフラン(約22億円)の投資を誘致しました。
ルワンダ初の認可を受けたキングコング・オーガニクス・ルワンダ社は、アフリカ大陸に複数の大麻施設を持つキングコング・オーガニクス・グローバル社の子会社です。
キングコング・オーガニクス・グローバル社は医療用大麻栽培のリーディングカンパニーになることを使命としており、世界クラスの有機栽培技術を活かし、アフリカ大陸内で戦略的パートナーシップと流通ネットワークを確立しています。
同社はルワンダにおいても医療用大麻産業の可能性を解き放つために、これまで1000万ドル(約15億円)の資金を投資してきました。
キングコング・オーガニクス・ルワンダ社は現在、ルワンダ北部のムサンゼ地区において5ヘクタールの大麻工場を建設中。医療用大麻の抽出、研究、製品開発の要素を備えたルワンダ初のこの工場は、2024年5月に完成する予定です。
同社はこの工場において、2025年までに大麻入りのアルコール飲料を製造することを目指しています。
なお、ルワンダにおいて医療用大麻の栽培・輸出の”仮ライセンス”を取得している企業は他にも存在していますが、本ライセンスを取得するためには、キングコング・オーガニクス・ルワンダ社のように土地を購入し、施設を建設する必要があります。
キングコング・オーガニクス・ルワンダ社のCEOであるルネ・ジョセフ(René Joseph)氏は「関係者の皆様に心から感謝申し上げます。ルワンダ政府はこの法律の先駆者として不可欠な存在であり、我々は彼らの先見性と、成長とイノベーションを促進するための献身を認識しています」と述べ、ルワンダ政府を称賛しました。
一方、ルワンダで嗜好用大麻は違法となっており、これらに関する行為には厳しい罰則が科せられています。
そのため、医療用大麻の栽培は指定された場所で行わなければならず、なおかつ監視カメラ、街灯、人的警備などを用いて強固な対策を講じる必要があります。
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Cannabiz Africa「King Kong Secures Rwanda’s First Medical Cannabis Export License」https://www.cannabiz-africa.com/news-4/king-kong-secures-rwanda’s-first-medical-cannabis-export-license
The New Times「FEATURED: KKOG becomes first company to secure cannabis export license」https://www.newtimes.co.rw/article/15329/news/featured/featured-kkog-becomes-first-company-to-secure-cannabis-export-license
Agence Ecofin「Rwanda : l’américain KKOG obtient le feu vert pour la culture et l’exportation de cannabis légal jusqu’en 2029」https://www.agenceecofin.com/agro/1803-117152-rwanda-l-americain-kkog-obtient-le-feu-vert-pour-la-culture-et-l-exportation-de-cannabis-legal-jusqu-en-2029