スロベニア有権者、国民投票で大麻合法化を承認

スロベニアの有権者は現地時間6月9日に行われた国民投票において、医療目的での大麻の栽培と加工、個人使用目的での大麻の所持と栽培の合法化を承認しました。国民投票の結果に法的拘束力はありませんが、これらの民意は立法府に影響を与える可能性があります。

中央ヨーロッパの国スロベニアでは2014年、麻薬リストにおいてカンナビノイドがクラスⅠからクラスⅡの物質へと再分類されたことにより、マリノールやサティベックスなどの大麻由来医薬品を利用することが可能となっています。しかし、医療用大麻の栽培や加工に関しては認められていません。

また、スロベニアでは個人使用目的での大麻の使用が非犯罪化されています。そのため、大麻の所持が発覚したとしても、警官によって個人使用目的と判断されれば、罰金刑が科せられるのみとなっています。ただし、大麻の販売や栽培は犯罪とされています。

このような中、スロベニア国民はより広範な大麻改革を求めています。

今回行われた国民投票には、大麻の規制に関する質問が2つ含まれていました。1つ目は医療目的での大麻の栽培と加工の許可について。もう1つは個人使用目的での限定的な大麻の所持と栽培の合法化についての質問でした。

投票の結果、医療目的での大麻の栽培と加工に関しては、有権者の67%が支持すると投票。個人使用目的での限定的な大麻の所持と栽培の合法化については、有権者の52%が賛成票を投じました。

これらの結果に法的拘束力はないものの、国民の明確なメッセージに対し、スロベニア議会が今後どのような行動を起こすのかが期待されます。