難治性てんかんの子ども、CBD使用により7割以上が発作の減少を報告

難治性てんかんの子ども、CBD使用により7割以上が発作の減少を報告

- イスラエルの後ろ向き研究

2022年6月28日、CBD(カンナビジオール)オイルによる治療を受けた難治性てんかんの小児患者を対象とした後ろ向き研究の結果がイスラエルの研究者らにより報告されました。

2014年1月から2019年6月の間、抗てんかん薬により十分な発作の改善が得られず、CBD単体あるいはCBDを主成分としたオイルを使用した難治性てんかん小児患者114名に対し調査が行われました。

その結果、74%(84名)がCBDオイル使用期間中のある時点において発作頻度の減少が認められたことを報告し、さらに治療を1年以上継続した86名のうち59名においては発作頻度が50%以上減少していたことが報告されました。

高濃度のCBDを含有した大麻由来医薬品エピディオレックスは、ドラベ症候群(乳児重症ミオクロニーてんかん)・レノックス・ガストー症候群・結節性硬化症に由来するてんかんが適応症となっていますが、今回報告された有効性はてんかん発作の病因やタイプによって、あるいは性別や年齢によっても差が認められませんでした。

また、CBD使用により認められた副作用は軽微なものであり、発作減少以外にもポジティブな作用が認められたといいます。

これらの結果から研究者らは、CBDオイルは難治性てんかんに対し有効であり、なおかつ安全で長期的に使用できる可能性を有すると結論づけています。

廣橋 大

精神病院に勤める現役看護師。2021年初頭より大麻使用罪造設に向けた動きが出たことをきっかけに、麻に関する情報発信をするようになる。「Smoker’s Story Project」インタビュアー。

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