2月14日は「バレンタインデー」。
日本では一般的に女性が男性にチョコを贈るのが主流となっていますが、今では「逆チョコ」や「友チョコ」など様々な形が存在しています。
一方、アメリカでは、恋人や夫婦、家族などが互いにプレゼントを贈り合い、愛や感謝を伝える日となっており、主に男性が女性に贈り物をする傾向があります。
チョコを贈るのが定番というわけではなく、他にもバラ、カード、キャンディー、ぬいぐるみ、ジュエリーなどが贈られることが多いです。また、多くの夫婦、カップルはおしゃれなレストランで食事をし、シャンパンなどを楽しんだりして、特別な夜を過ごしているようです。
ところが、今年はバラでもシャンパンでもなく、多くの人にとって”別の花による酔い”が主役になるようです。
アメリカ成人の61%(約1億4,800万名相当)が今年のバレンタインデーにおいて、大切な人と一緒に大麻を使用したり、大麻をプレゼントしたりする予定であることが、最近の調査で明らかとなりました。
この調査は、マーケティングリサーチ会社Wired Researchによって実施されたもので、2023年1月24日から1月29日にかけて、21歳以上のアメリカ人961名を対象にオンラインで行われました。
調査では、他に以下のようなことも明らかとなっています。
・37%(約5,500万人相当)が、バレンタインデーに大麻をもらったら嬉しいと回答。
・24%(約3,500万人相当)が、大麻を使用すると、よりロマンチックなムードになれると回答。
・23%(約3,200万人相当)が、大麻を使用すると、セックスのパフォーマンスが向上すると回答。
・バレンタインデーに大麻を取り入れる予定のある人のうち13%(約1,900万人相当)は、当日アルコールを飲むつもりはない。
・女性より男性の方が、バレンタインデーに大麻を取り入れようとしている人が多い(男性66%、女性57%)。
・バレンタインデーに大麻を取り入れようとしているのは、ベビーブーマー世代(1946〜64 年頃生まれ)やX世代(1965〜80 年頃生まれ)よりも、ミレニアル世代(1980年~1995年頃生まれ)やZ世代(1996〜2015年頃生まれ)の方が多い(前者57%、後者70%)。
・子供のいない成人よりも、同世代で子供のいる成人のほうが、バレンタインデーに大麻を取り入れようと考えている(前者57%、後者69%)。
このような結果は、州レベルで嗜好用大麻の合法化が進むことにより、大麻へのアクセスが向上したことが要因として考えられています。
地域別では、バレンタインデーに大麻を取り入れようとしているのは北東部が最も多く(66%)、この地域では過去12ヶ月以内にコネチカット州、ニューヨーク州、バーモント州、ニュージャージー州において、嗜好用大麻の販売が開始されています。
全米で有名な臨床心理士でセックスセラピストのシャノン・チャベス氏は「この調査データは、アメリカ人がリラックスしたりムードを良くするために大麻を使用していることを示している。大麻は、存在やつながりをより意識させるのに役立ち、より良い恋愛のために欠かせないものとなっている」と述べています。
何よりも今回の結果は、アメリカにおいて大麻への偏見が減り、より多くの人に受け入れられるようになっていることを示していると言えるでしょう。
全米小売業協会とProsper Insights & Analyticsが毎年発表している購買意欲調査によると、今年のバレンタインデーにおいてアメリカの消費者は、259億ドル(約3兆4200億円)を費やすと予想されており、この支出はこれまでのバレンタインデーにおける史上最高水準となっています。また、予想支出額は1人あたり平均192.80ドル(約2万5500円)となっています。